水戸・県央に来たら何を食べればいいのか。納豆だけじゃないことは知っていても、ご当地グルメが一カ所にまとまっていないと、店選びで迷う。そんな人のための一本だ。
水戸を中心とした県央には、独特の食が揃う。甘辛いあんをかけたスタミナラーメン、ブランド牛の常陸牛、漁港直送の海鮮丼、冬のあんこう。土産なら水戸納豆、水戸の梅、ひたちなかの干し芋。どれも県央ならではの味だ。
「水戸で昼に食べるなら?」「観光のついでに寄れる?」「土産は何を買えばいい?」——その場で食べる名物と、持ち帰る名物では選ぶ店が変わる。
この記事では、水戸・ひたちなか・大洗のご当地グルメを、グルメ親方がジャンル別に整理する。麺・肉、海の幸、土産、喫茶の4分類で、住所・営業・駐車場つきだ。観光の回り方は水戸駅から半日観光モデルコースや大洗日帰り観光モデルコースと合わせて使ってほしい。
県央グルメの選び方|3つの軸
① その場で食べるか、持ち帰るか。水戸市内ならスタミナラーメンや常陸牛、海なら那珂湊・大洗で海鮮。土産は納豆・水戸の梅・干し芋が定番だ。目的で動く先が変わる。
② エリアで選ぶ。麺・肉・菓子は水戸市内、海鮮と干し芋はひたちなか、明太子は大洗。水戸駅周辺は徒歩、海側は車が動かしやすい。
③ 季節で選ぶ。あんこう鍋やどぶ汁は冬(おおむね11〜3月)の名物。干し芋も秋冬に新物が出る。夏に来るなら海鮮丼や冷やしスタミナが向く。提供時期は店ごとに違うので確認したい。
ジャンル別 早見表
| ジャンル | 名物・店 |
|---|---|
| 麺・肉 | スタミナラーメン(松五郎)/常陸牛(レストランイイジマ) |
| 海の幸 | 那珂湊おさかな市場(海鮮丼・あんこう)/めんたいパーク大洗 |
| 土産 | 水戸納豆(笹沼五郎商店)/水戸の梅(亀印)/干し芋(ひたちなか) |
| 喫茶 | サザコーヒー本店(将軍珈琲) |
※価格・営業時間・定休は変わることがある。来店前に各店の公式情報で確認すること。
① 水戸の名物麺・肉
① 茨城スタミナラーメン総本家 松五郎〔水戸市〕
水戸を中心に県央で長く愛されるご当地ラーメンが「スタミナラーメン」。醤油ラーメンの上に、レバー、キャベツ、カボチャ、ニンジン、ニラを甘辛く炒め、とろみの強いあんをかける。水戸で特に語られるのが「冷やし」だ。冷水で締めた中太麺に熱々の甘辛あんをかける、ほかの地域では出会いにくいスタイルである。
その元祖とされるのが、水戸市袴塚の松五郎。スタミナ冷やし発祥の店として知られる。カボチャの甘み、レバーの旨み、にんにくの効いたあんが重なり、腹にたまる。地元の昼飯として強い一杯だ。詳しくはスタミナラーメンの記事も参照。
住所:水戸市袴塚1-4-14
営業:11:00〜14:30/17:30〜20:00(L.O.各10分前)・月曜/第3火曜定休
駐車場:あり(要確認)
名物:スタミナラーメン(ホット/冷やし)
関連:スタミナラーメンの記事
② 常陸牛 レストランイイジマ〔水戸市〕
茨城のブランド牛「常陸牛」を味わうなら、偕楽園にほど近い見和のレストランイイジマ。地元の精肉店「肉のイイジマ」が手がける直営レストランで、常陸牛のステーキ、ハンバーグ、すき焼き、しゃぶしゃぶまで、肉屋ならではの構成で楽しめる。
ランチからディナーまで通しで使え、記念日やお祝い、宴会にも向く。偕楽園・千波湖観光と合わせやすい立地だ。営業は11:00〜22:00(L.O.20:30)、定休は年末年始のみ。コースや膳料理もあるので、用途に合わせて選べる。
住所:水戸市見和2-251-10
営業:11:00〜22:00(L.O.20:30/ランチ〜15:00 L.O.14:00)・年末年始のみ休
名物:常陸牛のステーキ・すき焼き・しゃぶしゃぶ
公式:restaurantiijima.jp
② 海の幸(ひたちなか・大洗)
③ 那珂湊おさかな市場〔ひたちなか市〕
那珂湊漁港のすぐそばに建つ、茨城を代表する海鮮市場。海産物店と食事処が軒を連ね、買って帰るのも、その場で海鮮丼や寿司、浜焼きを食べるのもいい。漁港直送で鮮度が高く、年間約100万人が訪れる。仕入れによって並ぶ魚は日替わりだ。
冬の名物はあんこう。市場周辺の食事処では、シーズン(おおむね11〜3月)にあんこう鍋や、肝を溶かした濃厚な「どぶ汁」を出す店もある。営業は平日10:00〜16:00、土日祝8:30〜16:15(いずれもL.O)。早い時間ほど品ぞろえがよい。詳しくは那珂湊おさかな市場 完全ガイドへ。
住所:ひたちなか市湊本町19-8付近(那珂湊漁港隣接)
営業:平日10:00〜16:00/土日祝8:30〜16:15(L.O・店舗ごとに差)
駐車場:市場前にあり(混雑時は無料臨時駐車場)
名物:海鮮丼・寿司・浜焼き・冬のあんこう
関連:完全ガイド
④ かねふく めんたいパーク大洗〔大洗町〕
海鮮以外の食の立ち寄り先なら、明太子のテーマパーク「めんたいパーク大洗」。無料で見学できる明太子工場、直売店、フードコート、キッズランドがそろう。できたて明太子のおにぎりやソフトクリームはフードコートの名物だ。
大洗港第二埠頭内にあり、アクアワールドや大洗磯前神社、サンビーチと近い。海水浴や水族館の前後に入れやすく、雨の日や子連れの予定にも組み込みやすい。営業は平日9:00〜17:00、土日祝9:00〜18:00、入場無料。冷蔵品を買うなら保冷の準備をしておくと安心だ。
住所:大洗町磯浜町8255-3(大洗港第二埠頭内)
営業:平日9:00〜17:00/土日祝9:00〜18:00・入場無料
名物:できたて明太子・明太おにぎり・直売
関連:めんたいパーク大洗ガイド
③ 持ち帰りたい名物・土産
⑤ 天狗納豆総本家 笹沼五郎商店〔水戸市〕
水戸といえば納豆。明治22年創業、水戸納豆を全国に広げた老舗が、三の丸の柵町城東通り沿いにある笹沼五郎商店だ。昔ながらの藁苞(わらづと)納豆をはじめ、各種納豆や加工品、納豆菓子まで扱う。藁づとの納豆は、パック納豆とは香りの立ち方が違う。
納豆の歴史を学べる展示館を併せ持ち、工場見学もできると案内されている。弘道館や水戸城跡、三の丸周辺の歴史散歩の流れで寄りやすい立地だ。見学や販売の条件は時期で変わるため、公式で確認してから向かいたい。背景は水戸納豆の記事に詳しい。
住所:水戸市三の丸(柵町城東通り沿い)
取扱:藁苞納豆・各種納豆・納豆菓子/納豆展示館・工場見学(要確認)
名物:わらづと納豆
関連:なぜ水戸は納豆の町になったのか
⑥ 水戸の梅・吉原殿中〔水戸市〕
水戸を代表する和菓子が「水戸の梅」。餡を求肥で包み、外側を赤紫蘇の葉でくるんだ一品で、紫蘇の塩気と酸味が餡の甘さを締める。名前の背景にあるのは偕楽園の梅。梅の名所・水戸らしい土産だ。きな粉が香ばしい「吉原殿中」、梅の酸味を効かせた「のし梅」と並ぶ水戸銘菓である。
亀印製菓などが製造し、買いやすいのは水戸駅ビルの土産売り場や市内の菓子店、亀印の店舗。電車旅なら帰りに駅ビルで探すのが動きやすい。配る相手が多いときは個包装や賞味期限を確認して選びたい。詳しくは水戸の梅の記事へ。
買える場所:水戸駅ビル(エクセル)土産売り場・市内菓子店・亀印の店舗
名物:水戸の梅・吉原殿中・のし梅
おすすめポイント:偕楽園・梅まつり観光の締めの土産に
関連:水戸銘菓「水戸の梅」
⑦ ひたちなかの干し芋〔ひたちなか市〕
茨城は干し芋の生産量・産出額で全国第1位。なかでもひたちなか市周辺は、明治後期から干し芋づくりが広がった産地だ。さつまいもが育つ土壌、冬に雨が少ない気候、海風の乾燥環境が、干し芋づくりに向いていた。よく見かける品種は「紅はるか」。しっとりして甘みが濃く、砂糖なしで十分におやつになる。
薄く切る「平干し」は食べやすく、まるごとに近い「丸干し」はねっとり感が楽しめる。買うなら市内の農産物直売所、道の駅、観光施設の売店、県内スーパー。秋から冬に新物が出回る。ひたち海浜公園や那珂湊おさかな市場と合わせて帰りに探すと、ひたちなからしい土産になる。背景は干し芋の記事に詳しい。
買える場所:ひたちなか市内の農産物直売所・道の駅・観光施設売店・県内スーパー
旬:秋〜冬に新物(軽く炙ると香ばしい)
名物:紅はるかの平干し・丸干し
関連:ひたちなかは干し芋の町
④ ひと息つくなら
⑧ サザコーヒー本店〔ひたちなか市〕
ひたちなか市勝田に本店を構える、茨城を代表する自家焙煎コーヒー店。1969年、勝田の劇場の一角に開いた喫茶店が原点だ。看板のひとつが「将軍珈琲」。徳川慶喜がフランス公使らにふるまったコーヒーを再現した商品で、水戸徳川家とのつながりを一杯で味わえる。
パナマ・ゲイシャなど世界的に評価される豆を扱う店としても知られ、豆やドリップバッグを土産にするのにも向く。勝田駅東口から徒歩約7分、駐車場あり。ひたち海浜公園や那珂湊へ向かう前後の休憩に使いやすい。営業は10:00〜20:00(L.O.19:00)と案内されているが、最新は公式で確認を。
住所:ひたちなか市共栄町8-18
営業:10:00〜20:00(L.O.19:00)
アクセス:JR勝田駅東口から徒歩約7分・駐車場あり
名物:将軍珈琲・パナマゲイシャ
関連:サザコーヒー本店の記事
まとめ|食べる名物と、持ち帰る名物
水戸・県央のグルメは、その場で食べる名物と、持ち帰る名物に分けて考えると選びやすい。昼にがっつりなら松五郎のスタミナラーメンか、偕楽園近くのレストランイイジマで常陸牛。海なら那珂湊おさかな市場の海鮮丼、冬はあんこう。大洗ではめんたいパークで明太子。土産は水戸納豆、水戸の梅、ひたちなかの干し芋が定番だ。
観光の動線と合わせるなら、水戸市内は水戸駅から半日観光モデルコース、海側は大洗・ひたちなかの日帰りモデルコースが使いやすい。営業時間・定休・提供時期は店ごとに変わるため、来店前に各店の公式情報で確認してから出かけてほしい。
出典(2026年6月時点で確認した公式・店舗・観光情報)
Photo: Gameshopaki (CC BY-SA 4.0) / Wikimedia Commons